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赤ちゃんの「背中スイッチ」って?ねんねトレーニングは必要?

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「抱っこではぐっすり寝ていたのに、ベッドに置いた瞬間に泣く…」

「やっと寝たと思ったのに、背中が布団についた途端に目がパッチリ!」

産後のママ・パパからよく聞くのが、いわゆる「背中スイッチ」のお悩みです。

毎晩これが続くと、

「どうして寝てくれないの?」
「私の寝かしつけ方が悪いのかな?」
「ねんねトレーニングをしたほうがいい?」

と不安になることもありますよね。

今回は、赤ちゃんの「背中スイッチ」と「ねんねトレーニング」について、助産師の視点からお伝えします。

「背中スイッチ」って何?

「背中スイッチ」は医学的な名称ではありません。

抱っこで眠った赤ちゃんを布団やベッドに置いた途端、目を覚ましたり泣いたりする様子を、一般的に「背中スイッチ」と呼んでいます。

でも実は、

「背中にスイッチがある」というより、抱っこからベッドへ移動することで赤ちゃんが環境の変化を感じて目を覚ましている

と考えるほうが自然です。

抱っこされているときには、

・ママやパパの体温
・におい
・心臓の音や呼吸
・身体に触れている感覚
・ゆらゆらとした動き

などがあります。

ところがベッドに置かれると、それらが一気に変化します。

さらに赤ちゃんの睡眠は大人と同じではなく、まだ発達の途中です。眠りが浅くなったタイミングで環境が変われば、目を覚ますことも珍しくありません。

つまり、

「置いたら起きる=寝かしつけに失敗している」ではありません。

赤ちゃんとして自然な反応のひとつなのです。

そもそも赤ちゃんは「朝までぐっすり」が当たり前ではありません

大人は夜になったら長時間まとめて眠りますが、赤ちゃんの睡眠リズムはまだ未成熟です。

授乳したり、オムツが濡れたり、暑かったり寒かったり、安心を求めたり。

さまざまな理由で夜中に目を覚まします。

特に月齢の低い赤ちゃんが何度も起きることは、それだけで「睡眠に問題がある」ということではありません。

「SNSでは同じ月齢の赤ちゃんが朝まで寝ているのに…」

と比べなくても大丈夫。

睡眠の発達にも、大きな個人差があります。

「ねんねトレーニング」は必要?

「ねんねトレーニング(ねんトレ)」とは、赤ちゃんが一定の睡眠習慣を身につけたり、自分で眠りにつきやすくなるよう環境や関わり方を整えていく方法の総称です。

ねんトレというと、

「泣いても抱っこしない」
「ひとりで寝られるまで泣かせる」

というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、睡眠へのアプローチにはさまざまな方法があります。

一定の月齢以降では、段階的に親の介入を減らす方法や就寝時刻を調整する方法などの行動的アプローチによって、入眠や夜間覚醒が改善する可能性を示した研究もあります。

一方で、すべての赤ちゃんに同じ方法が必要なわけではありません。

月齢、発達、授乳状況、体調、赤ちゃんの個性、そしてママ・パパの気持ちや家庭環境によって、合う方法は違います。

「○か月になったら絶対にひとりで寝かせなければいけない」

というものではありません。

まずは「トレーニング」より生活リズムを整えることから

赤ちゃんの睡眠で大切なのは、いきなり「ひとりで寝かせる」ことを目標にすることではありません。

まずは、

・朝になったらカーテンを開ける
・日中は明るい環境で過ごす
・夜は照明や刺激を少なくする
・毎日ある程度同じ流れで寝る準備をする
・お風呂→授乳→絵本→就寝など、入眠前のルーティンをつくる

など、「これから眠る時間だよ」と身体が感じられる環境づくりから始めてみましょう。赤ちゃんも今から何をするかわかると安心しますよ。

そして何より、

赤ちゃんが安心して眠れること、ママ・パパが無理をしすぎないこと。

この両方が大切です。

寝かしつけで忘れないでほしい「安全な睡眠」

「どうしたら長く寝てくれるか」と同じくらい大切なのが、安全に眠れる環境をつくることです。

乳児の睡眠では、

仰向けで寝かせること
硬く平らな寝床を使用すること
寝床の中に枕・クッション・ぬいぐるみ・柔らかい寝具などを置かないこと

など、安全な睡眠環境を優先しましょう。

ママが限界になるまで「ねんね」を頑張らなくていい

寝かせる。
起きる。
また抱っこする。
やっと寝た。
置いたらまた泣く…。

これを夜中に何度も繰り返していると、ママやパパの心と身体も疲れてしまいます。

だから私たちは、赤ちゃんの睡眠だけではなく、

「ママ・パパが眠れているか」もとても大切に考えています。

赤ちゃんを上手に寝かせられることが、良い親の条件ではありません。

家族だけで抱え込まず、パートナーや周囲の人と交代したり、産後ケアなどの支援を利用したりすることも大切な「ねんね対策」です。

ねんねの正解とは?

赤ちゃんの「ねんね」には正解がひとつではありません。

背中スイッチがある。
抱っこじゃないと寝ない。
夜中に何度も起きる。

そんな時期があっても、それだけで「何かがおかしい」というわけではありません。

赤ちゃんの睡眠は、身体や脳の発達とともに少しずつ変化していきます。

赤ちゃんを“寝かせること”だけをゴールにしないことが大切です。

赤ちゃんの安心と安全、そして育てる人の睡眠や心身の状態まで含めて、家族全体で「眠る」を考えていきましょう。

私たちバースケアラーは、赤ちゃんだけではなく、ママ・パパも一緒にサポートしていきます。

「これって普通?」
「毎晩の寝かしつけがつらい」
「ねんトレしたほうがいい?」

そんな小さな疑問も、ひとりで抱え込まずに相談してくださいね。

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この記事の著者

一般社団法人全国産前産後バースケアラー協会

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